動物看護士執筆
公益財団法人 日本動物愛護協会
相談室長 動物看護士 大橋志保
昨日まで普通に食べていたのに急に食べなくなったり、もともと食が細くて食べないと悩んでいたりと、飼主さんの心配は尽きません。
またその一方で、飼主さんがグルメに育ててしまっているケースも数多く見られます。
しかし、このような飼主さんの心配、悩みを私はあまり経験したことがありません・・・
家に集まってくる子たちは、なぜか食いしん坊たちばかり(笑)あっという間にご飯を平らげます。
今回はその秘策をお伝えしましょう。
普段食べ慣れているフードの種類を変えたり、同じフードでもメーカー側が原材料の生産地を変えただけで、食べなくなることもあります。
猫の場合は粒の大きさ・形・固さ(噛み砕きやすさ)にこだわる子も多く、開封したてのフードを好みます。開封して時間が経過するとドライフードは風味が落ち、湿気たりして、食べなくなることがありますので、しっかり密封保存し、大袋ではなく、1ヵ月ほどで食べきれるサイズをお勧めします。
また、食事の環境に左右されることもあります。基本的には静かで邪魔の入らない場所が安心して食事ができます。性格にもよりますので、観察してあげましょう。
年齢や口腔内の状態によってはドライフードが食べにくい場合も・・・ふやかしたり、ウェットフードに変えるのもひとつです。
猫は舌が敏感で、生後6ヵ月までに食べたものしか食べないといわれています。これは「ネオフォビア」という現象で、目新しいものを避ける傾向のことです。できるだけ仔猫の間に色々な種類のフードを食べさせ、たくさんの味があることに慣れさせるとよいでしょう。
参考までに・・・具体的な食欲アップのためにお試しください。
○温める
ドライフードならお湯でふやかしたり、フライパンで炒ったり、缶詰なら電子レンジや湯せんにかけて、フードを温めてみます。過熱すると匂いが増し、食いつきをよくする効果があります。また、くしゃみや鼻水・鼻詰りなどの症状がある場合も同様です。ただし熱過ぎは禁物です。
○ふりかけやスープをかける
いつものフードを目新しく感じさせ、食欲アップ!市販のものもありますが、鶏ガラや魚を煮込んだスープや、ササミやチーズなどを平たく伸ばし加熱した後、ミルサーなどで粉々にしてふりかけを作ってみても楽しいでしょう。あくまでも少量をフードにトッピングします。
食欲がなく、元気もない場合は、何らかの病気が原因かもしれませんので、動物病院を受診しましょう。
猫の場合、まる一日食事をしなかったら何らかの病気を疑いましょう。健康な猫は24時間食事をとらないということはなく、何らかの異常を発しているサインです。
(この間、盗み食いはしていませんか?)
健康で過ごすためには、年齢や体調にあわせた栄養バランスの食事「総合栄養食」(毎日の主食として、そのペットフードと新鮮な水だけで、成長や健康維持に必要な栄養素を過不足なく摂取できることが確認されたフードのこと)を選びましょう。
*公益財団法人 日本動物愛護協会 相談室長 動物看護士 大橋志保先生 に記事を作成して頂きました。
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