動物看護士・トリマー執筆
執筆者:山之内さゆり先生
動物看護士・トリマー
老犬はある意味子犬よりも体が弱く、すぐに病気やケガをしやすく治りにくい体質にあります。
そして、カビが原因で発症する皮膚糸状菌症は免疫力・抵抗力が低下している老犬に発症しやすいため、日頃からできる限りの予防が大事。
そこで、今回は老犬が皮膚糸状菌症にならないための家でできる簡単な予防法をお教えします。
皮膚糸状菌症はカビが原因で円形の脱毛(リングワーム)ができる皮膚疾患です。
老犬は免疫力・抵抗力が低く皮膚糸状菌症の脅威にさらされやすいので、日頃からできる限りの予防をするようにしましょう。
①薄めた塩素で生活環境やおもちゃなどを消毒
スプレーボトルに塩素を薄めた消毒液を作り、おもちゃやケージ・サークルなどを使ったら必ず消毒するようにします。
塩素を入れる量はあまり神経質にならなくても大丈夫ですが、塩素のニオイがキツすぎないくらい(キャップの底から1センチ)くらいを目安にするといいです。
塩素で拭いた後は特に水拭きする必要はありません。
②石鹸で手を洗う
皮膚糸状菌症はどこに潜んでいるかわかりませんが、感染経路としては皮膚糸状菌症に接触した犬の患部に触れることで感染することがほとんど。
もし近くを散歩していた犬が皮膚糸状菌症になっていたり、発症はしていなくても原因となるカビを保有していたら、土壌を介して感染する可能性もあります。
愛犬以外の動物を触ったときはもちろんですが、外に出たときも愛犬を触る前に必ず石鹸で手を洗うようにしましょう。
出先ですぐに手が洗えない場合などは、アルコールで消毒するのも効果的です。
③アガリクスで免疫力・抵抗力のアップ
免疫力・抵抗力が低下している老犬は、皮膚糸状菌症に限らずさまざまな病気になりやすい状態にあります。
また、病気になりやすいだけではなく患ってしまうと治りにくい傾向にもあるため、できるだけ病気に強い体づくりをしてあげることが重要。
そこでぜひ取り入れて欲しいのがアガリクスのサプリメントを使うことです。
もちろん、アガリクスだけでなく免疫力・抵抗力アップに使えるサプリメントはいろいろありますが、アガリクスの免疫力・抵抗力アップの力は特に群を抜いています。
なかでもキングアガリクスは添加物は完全不使用で、使われている原料は露地栽培されたアガリクスのみ。
人工的な加工もされていない純粋なアガリクスだけを体に取り入れることができ、免疫力・抵抗力のアップに役立てることができます。
与え方もすごく簡単で、毎日の食事と一緒に与えたりそのまま与えてもOK。
また、薬を飲んでいる場合でも飲み合わせなどを気にせず安心して与えることができます。
ただし、アガリクスはあくまでもサプリメントであって薬ではないので即効性があるわけではありません。
毎日与え続けることで「以前より活発になった気がする」「なんだか毛並みが良くなった感じがする」といったような変化を少しずつ感じるようになります。
即効性を感じられないと「本当に効果あるの?」と疑う気持ちも出ると思いますが、目に見えた効果が感じられない期間こそ細胞が生まれ変わっている時間ですので、ぜひ気長に続けてみてください。
老犬が皮膚糸状菌症にならないようにするためにも、日頃から生活環境の消毒・手洗いといったことがとても大事です。
しかし、さらに大事なことが老犬自身の免疫力・抵抗力を強くしてあげて、病気に強い体づくりをしてあげること。
そのためにも、キングアガリクスのサプリメントを強くおすすめしたところですが、もうひとつ意識してもらいたいことがあります。
それが、毎日欠かさず食べる食事の質の部分です。
犬のフードには大きく分けて、子犬用・成犬用・老犬用の3ステージにが用意されており、老犬になると特別なことがない限りは老犬用のフードを与えると思います。
しかし、老犬用フードと一口に言っても『どんな原料で作られているか?』『どんなものが添加されているか?』『体にとってどうなのか?』といった見えない部分で、その後の老犬のQOL(生活の質)で大きな影響を与えるのです。
人間も無添加やオーガニックといったものが健康面で重要視され、添加物に対してあまり良い印象を受けませんよね。
もちろん、添加物が悪というわけではなくいかに体に良いものを取り入れ、細胞から元気にできるかというところがポイントになるのですが、老犬に与えるフードでも全く同じことが言えます。
免疫力・抵抗力は毎日取り入れるものが良質なものであればあるほどアップしますし、逆に低品質なものばかりを取り入れていれば体の元気も低下。
老犬だから弱いというだけではなく、毎日の食事で弱い体づくりをしてしまっていた…なんてことも。
食べられればなんでも一緒、大事なのは高いか安いか!ではなく、本当に良いものなのか?ということをまずは考えて、毎日与えるフードを選んでみてください。
老犬が皮膚糸状菌症になってしまう原因として、免疫力・抵抗力の低下というものがあげられます。
そこで、良質なドッグフードを選んで免疫力・抵抗力をアップさせてあげることが大切だとお話ししましたが、じゃあどんなドッグフードを選べばいいの?と疑問が出ますよね。
しかも世の中には何十種類といろんなドッグフードがあるため、そこから厳選するのはなかなか至難の業です。
ですが、選ぶコツとポイントさえ覚えておけば良質なドッグフードであるかどうかを見極めやすくなるので、ぜひ選び方の参考にしてみてください。
日用品などで低価格で良品質なものはたくさんありますが、やはり良質なものであればあるほど値段はどんどん上がっていきます。
原料で魚を使っているドッグフードであっても、新鮮な魚を使っているものもあれば、本来ゴミとなる魚を原料に使っているドッグフードもあり、前者になれば当然高くなりますよね。
このように、良質な原料を使ったドッグフードは1kgあたり1000円以上にどうしてもなってしまうので、まずは最低1000円を目安にしてみてください。
添加物が全部悪いわけではありませんし、むしろ必要となる添加物も存在します。
ただ、できるだけ体に良いものだけをということであれば、オーガニックや無添加を大事にしたドッグフードを選ぶのもひとつ。
スーパーやペットショップではなかなか見つけることはできないかも知れませんが、ネット通販専用で売られていることが多いため、一度探してみるのもいいですね。
市販のドッグフードで良質なものを選ぶのは正直かなり難しいです。
ある一定のレベルのドッグフードは売られてはいますが、やはり動物病院で取り扱っているものとそうでないものとでは大きな差があります。
動物病院で売られているドッグフードは、品質が保証されているためもちろんおすすめできるのですが、何より専門の知識を持った動物看護師や獣医師といったエキスパートが適したフードを提案してくれるというのが魅力です。
老犬と一口に言っても見えない部分でケアしなければいけないところがあれば、そこに配慮したフードを与えなければいけません。
特に何も健康に問題がない場合も、年齢と今後におすすめできるフードもあります。
自分だけでは違いが分からないドッグフードでも、いろんな視点から適したフードを専門家が選んでくれるため、動物病院で一度相談して選ぶのもおすすめです。
普段から消毒・手洗いを徹底し与える食事にも気を使っていたとしても、なんらかのきっかけで皮膚糸状菌症になってしまうことはあります。
そして、もし老犬が皮膚糸状菌症になってしまったら、できるだけ早く動物病院へ連れていってください。
動物病院へ連れていく際にはできるだけ患部に触れないように抱っこしたり、ケージに入れて他の場所へカビが移らないよにしましょう。
皮膚糸状菌症は放って置けば治るというものではなく、適した治療をしないとどんどん広がっていきます。
また、二次感染を起こすと痒みや炎症など皮膚糸状菌症とは別の症状が現れ、治療・完治にもっとたくさんの費用と時間がかかることも。
費用が重なれば飼い主としてもうれしいことではありませんし、愛犬にとっても大きなストレスが長期にわたってのしかかるため、何もいいことがありません。
気付いた時点ですぐに動物病院へ連れて行き、適切な治療をすることができれば数週間程度で完治することが可能です。
このとき、見た目が良くなったからといって自己判断で薬をやめたり減らしたりしてはいけません。
必ず獣医師から完治だと言われるまで指示に従って治療するようにしましょう。
老犬はある意味子犬よりも体が弱く、免疫力・抵抗力アップにできるだけの工夫をしてあげなければなりません。
皮膚糸状菌症は免疫力・抵抗力が高ければそれだけ発症するリスクを下げることができ、人も犬も健やかに過ごすことができる皮膚病です。
そのためにも、日頃から衛生面の徹底のために消毒・手洗いを行ない、毎日与えるドッグフードは可能な限り良質なものを選んであげるようにしましょう。
もし、ドッグフードを変えることができなかったり適したものを見つけるのが難しい場合でも、キングアガリクスをプラスしてあげるだけでも十分効果的です。
何もしないよりはひとつずつできるところから取り組んで、皮膚糸状菌症に負けない元気な老犬ライフにしてあげてくださいね。
執筆者:山之内さゆり先生
トリマー、動物看護士
約10年間動物病院でトリマー兼動物看護士として勤務。
現場で得た知識と経験を情報として発信し、飼い主さんとペットが幸せに暮らせるためのお手伝いをしていきたいと思います。
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