動物看護士・トリマー執筆
執筆者:山之内さゆり先生
動物看護士・トリマー
ミニチュアシュナウザーのマラセチア皮膚炎に困っていませんか?
この記事ではミニチュアシュナウザーのマラセチア皮膚炎は治るのか?そして、鍵となる免疫力のアップについて解説しています。
ミニチュアシュナウザーのマラセチア皮膚炎に悩まれている方は是非ご覧ください。
独特のニオイに皮膚のベタつき、強いかゆみによる脱毛。
こうした症状から診察してみるとマラセチア皮膚炎だと診断され悩まされていると思います。
しかし、安心して欲しいのがマラセチア皮膚炎はきちんと治療をすれば治る皮膚疾患であるということです。
治療法としては抗菌剤の内服薬や専用の薬用シャンプーを使って菌を減らし、皮膚環境を整え正常な状態に戻していくこととなりますが、大事なのは獣医師の指示に従って治療を進めていくこと。
ついついやってしまいがちなのが「もう大丈夫だし薬もやめていいよね」といった自己判断での中途半端な治療です。
確かに最初のひどい状態と比べるとかなり改善したように見えて薬も必要なさそうに感じるかも知れません。
しかし、そうした自己判断で薬を続けたりやめたりを繰り返していると100%治すことができず、何回も短期間で切り返してしまいます。
しっかり完治させるためにも自己判断で治療をやめるのではなく、獣医師の診断と指示に従って治療を進めるようにしましょう。
もし指示通りにミニチュアシュナウザーのマラセチア皮膚炎の治療をしているのに、何回も繰り返しててしまうのであれば他の原因も考えなければなりません。
そこで考えられる原因をいくつかピックアップしてみました。
・アレルギー
何らかのアレルギーを引き起こすことで皮膚の免疫機能低下し、マラセチア皮膚炎を繰り返してしまうことがあります。
・内臓疾患
何らかの内臓疾患を患うことで免疫力が低下し、その免疫力の低下が皮膚免疫力にも影響がでることがあります。
・内分泌系疾患
甲状腺機能低下症などの内分泌系疾患を患うことで皮膚環境のバランスが崩れ、免疫機能にも影響を及びます。
簡単に考えられる原因をピックアップしましたが、いったい何が原因でマラセチア皮膚炎を繰り返すのかは検査をしてみないとわかりません。
ただ、こうした基礎疾患と言われるマラセチア皮膚炎の原因を治療・改善していかなければ、どんなに表面上の治療をしたところで意味のないものになってしまいます。
ミニチュアシュナウザーのマラセチア皮膚炎を誘発している原因はさまざまですが、マラセチア酵母菌が異常に増える原因に共通して言えるのは免疫力の低下です。
免疫力が低下することによって皮膚のバリア機能が低下したり、コンディションが乱れることでマラセチア酵母菌が悪さをしてしまいます。
ですから、マラセチア皮膚炎を治療するだけでなくできる限り繰り返してしまわないよう、免疫力のアップをさせてあげることがとても重要です。
そして、免疫力アップのためには次のような方法がおすすめです。
食事管理と一口に言ってもピンときませんよね。
ここで言う食事管理とは免疫力をアップするために選ぶべき食事のことを指します。
私たち人間の体と同じように、ミニチュアシュナウザーの体も食べたものから作られていきます。
つまり、粗悪なドッグフードではなく良質なドッグフードを選び、細胞から元気な体づくりをしていくことが大事なのです。
では、具体的にどのようなドッグフードを選ぶべきなのかお教えしましょう。
・原材料名が明確に記載されている
ドッグフードを選ぶとき「美味しそうなもの」「安いもの」をポイントにパッケージと料金を照らし合わせて購入している飼い主さんが多いと思いますが、本当に見るべき場所はパッケージではありません。
まず最初に見るべき場所は『原材料』です。
そして、原材料名が明確に記載されているものを必ず選ぶようにします。
【原材料名が不明確なものは低品質】
なぜ原材料名が明確に記載されているものを選ぶ必要があるのかの答えは至ってシンプルで、声を大にして「この原材料を使ってます!食べてみてください!」と言えるかどうかです。
例えば、Aというドッグフードは原材料として「サーモン、鶏肉、りんご、大麦」といったように何が入っているかが一目でわかるようになっているとします。
一方、Bというドッグフードの原材料は「肉類、魚類、穀類、野菜類」と一体何が入っているか曖昧です。
Aはすでに詳細が記載されている状態ですが、Bは細かい内容は濁してありますよね。
これが意味するのは、明確に記載することで購入者の購買意欲が離れていくということです。
仮にBのドッグフードの原材料名を細かく記載するとしたら、「豚肉の内蔵、魚の目玉、魚の尻尾、鮮度の落ちた豚や牛の肉、腐りかけのりんご・野菜」といった感じになります。
どうですか?もし値段が3kg500円とお手軽価格でも買いたいなんて思いませんよね?
つまり、原材料名が明確ではなく低価格なドッグフードは低品質であるということです。
【ドッグフードの品質と値段は比例する】
ドッグフードを選ぶときは料金を確認すると思いますが、この確認の目的を買うための指標だけではなく品質の基準としても見ることができます。
低品質なドッグフードは原材料を具体的に記載していないことをお話しましたが、原材料が粗悪であればあるほどコストは下がります。
コストがさがればそれだけ商品を安くで販売することができるため、量に対してかなりの安さが実現するのです。
そして、市販で売られているドッグフードの平均価格は3kgで500〜600円台のものがほとんど。
そのため、それ以上の値段になると単純に高いという認識になると思いますが、高いのではなく安すぎるのです。
しかし、品質のしっかりしたドッグフードの場合、いわゆる『おつとめ品』のようなものは使われていないため、結果としてコストアップの料金アップになるというわけです。
目安としては1kgあたり1000円以上のドッグフードをまずは意識して選ぶようにすると、品質で好ましくないものにあたる可能性は低くなるでしょう。
サプリメントも食事のひとつですが、サプリメントは補い強化することに特化した食事と言ってもいいです。
サプリメントにもいろんなものがありますが、マラセチア皮膚炎を治療し今後なりにくくするためにも、免疫力をアップしてくれるサプリメントがおすすめ。
そして、免疫力アップができるサプリメントでぜひ使ってもらいたいのがキングアガリクス100です。
さまざまなサプリメントがあるなかで私がキングアガリクス100をおすすめするのは、品質はもとより使われている原料が無農薬のアガリクスだけだからなんです。
必ずしも添加物が悪いものとは限りませんが、それでも回避できるのであれば極力回避してあげたいところですよね。
免疫力が低下しているときや内臓疾患を抱えているときなどは、特に体に負担をかけないようにしなければなりません。
そうした意味でも完全無添加のキングアガリクス100はまさに最適なサプリメントだと言えます。
また、キングアガリクス100以外のサプリメントを選ぶ場合、ペットショップで並んでいるようなものではなく、動物病院で相談して良質なものを選んでもらうのがおすすめです。
大事なのはドッグフードと同じで、良質で確かな効果を期待できるものを選ぶようにしましょう。
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食事ひとつでどんな体ができるのか大きく影響します。
しかし、食事をしっかりしたものにしても、毎日ストレスだらけの生活をさせていては、それだけで免疫力が低下してしまいます。
もちろん、ストレスゼロで過ごすことはありませんし、適度なストレスというのは大事です。
ですが、ずっとケージの中に閉じ込められていたり、お散歩に連れて行ってもらえなかったり、極度なストレスを感じる場所に置かれたりといったことが続くとよくありません。
ストレス発散には体を動かすことはもちろん、知育グッズやおすわり・マテなどのトレーニング、そして飼い主さんとの触れ合いが効果的です。
お互いに楽しく過ごせる時間を作って、ぜひ精神的に健やかに過ごしてください。
体の内側からアプローチすることはとても大きな結果をもたらしますが、合わせて外側からのケアも行なうとより効果的です。
それこそマラセチア皮膚炎を患っているときは専用の薬用シャンプーでケアが必要となりますが、皮膚が落ち着いてからもケアを続けると皮膚のコンディションが保たれます。
使うシャンプーは皮膚トラブルの予防としても使える薬用シャンプーであったり、スキンケアに特化した保湿系のシャンプーがあります。
薬用シャンプーの場合は獣医師との相談・決定が必要となりますが、そうでなければ品質のしっかりした保湿系のシャンプーを選ぶようにしましょう。
【保湿をすることでバリア機能がアップ】
免疫力と保湿することと何の関係があるの?と思われる方もいると思います。
理由はとても簡単で、保湿をすることで肌のバリア機能が向上しコンディションが整います。
バリア機能がアップするということは外部からの刺激に強く、皮膚トラブルを起こしにくい状態ということ。
つまり、皮膚免疫力のアップにも繋がるということです。
ミニチュアシュナウザーのマラセチア皮膚炎に悩まされていると、本当にちゃんと治るのか不安に感じると思います。
もちろん、生まれながらの体質的なものでなりやすい子もいますが、食事管理や外部ケアといった方法で体質を改善しなりにくくすることは可能です。
また、今回ご紹介した免疫力アップ方法の
・食事管理
・サプリメント
・ストレス
・シャンプー
ですが、もしどれか一部しか実践できそうにない方はそれで大丈夫です。
もちろん、可能なら全て気にかけてあげた方がいいですが、難しいようでしたら可能な方法からやってみましょう。
サプリメントならドッグフードを変えることが出来なくても補助として働くことができますし、シャンプーであれば外部刺激から守ることができます。
少しでも現状が良い方向に向かうように、できる範囲でチャレンジしてみてください。
執筆者
山之内さゆり先生
トリマー、動物看護士
約10年間動物病院でトリマー兼動物看護士として勤務。
現場で得た知識と経験を情報として発信し、飼い主さんとペットが幸せに暮らせるためのお手伝いをしていきたいと思います。
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