獣医師執筆
森のいぬねこ病院グループ院長
日本獣医学会、動物臨床医学会、獣医がん学会所属
西原 克明(にしはら かつあき)先生
新型コロナウイルス、本当に大変な状況ですね。
信頼できる情報がまだまだ少ないので、本当に皆さん不安だと思います。
もちろん、私自身も情報収集に努めていますが、まだまだはっきりしたことを申し上げることができません。
その中で、現時点での私の考えとして、お伝えさせていただきます。
おそらく感染するようです。
ただし、犬や猫の症状やその重症度については全く不明です。
現時点では、新型コロナウイルスはSARSと遺伝子的に似ています(海外では新型コロナと呼ばず、SARS2と呼んでいます)。
そのSARSでは、過去に人以外の動物への感染が報告されていますので、新型コロナウイルスでも十分起こりうると考えます。
今のところ保健所や獣医師会などからは、具体的な対策は上がっていません。
私も実際に問い合わせましたが、今のところはどこも責任を持ちたくないような感じです。。。
ただし、実際に感染者のペットが溢れるようであれば、何らかの対策が取られるでしょう。
現状としては、保健所や動物管理センター、獣医師会、場合によってはかかりつけの動物病院へ連絡し、指示を仰いでください。
どこからも支援が得られない場合は、感染対策を十分に行いながら、信頼できる方へお世話をお願いするか、ご自身でお世話を続けるしかありません。
民間では、ペット保険会社のアニコムが、預かりをおこなっています。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000028421.html
◆日常生活で気をつける点は?
まず飼い主の方ご自身がうつらないように、衛生管理や人との接触を適切に維持してください。
これらは厚生労働省をはじめ、多くの公的機関でも具体的な方法が伝えられていますので、ぜひチェックしてください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html#kokumin
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000601721.pdf
ペットに関しては、東京都獣医師会がこまめに情報発信しています。
https://www.tvma.or.jp/public/2020/04/post-72.html
重要なことは、感染しないようにするだけでなく、感染したとしても戦っていける力をつけること。
心身を整えることです。
そういった点では、サプリメントなどを人もペットもしっかりと取り入れていくことは有用なことだと考えます。
執筆者
西原 克明(にしはら かつあき)先生
森のいぬねこ病院グループ院長
帯広畜産大学 獣医学科卒業
略歴
北海道、宮城、神奈川など様々な動物病院の勤務、大学での研修医を経て、2013年に森のいぬねこ病院を開院。現在は2病院の院長を務める。大学卒業以来、犬猫の獣医師一筋。
所属学会
日本獣医学会、動物臨床医学会、獣医がん学会、獣医麻酔外科学会、獣医神経病学会、獣医再生医療学会、ペット栄養学会、日本腸内細菌学会
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