獣医学部生執筆
猫は体調がおかしくなると、食欲にムラがでたり、ごはんを食べなくなったりします。いつもと同じフードを食べ残す日が数日続いた場合、それは病気やストレスが原因かもしれません。
猫の食欲不振にはさまざまな原因が考えられます。たとえば、「高熱」や「口内炎」によるものは多く見られるほか、異物を食べてしまったときに起こる「急性胃炎」、腸に寄生虫や異物が詰まってしまったときに起こる「腸閉塞」なども原因となります。また「ウイルスによる感染症」、「便秘」なども考えられます。神経質な猫では、家のまわりの工事の振動や騒音、来客などによって「ストレス」が加わり、食欲不振になることもあります。
原因はさまざまですが、病気によっては死に至るものもありますので、日頃から猫の状態を観察しておくことが大切です。
食欲不振はどの猫にも起こりうるものです。とくに食欲不振になりやすい品種というのはありませんが、去勢をしていないオスの猫や避妊をしていないメスの猫では、繁殖期(2〜3月、6〜8月に多い)になると食事への興味が薄れるため、食欲が落ちるといわれています。
突然食べなくなる、フードを残すようになる、好物しか食べない、いつもより食事に時間がかかるなどの症状があらわれます。また、飲水ができなかったり、反対に水を大量に飲んだりといった症状がみられることもあります。
猫は好奇心旺盛でキラキラ光る物が大好きですので、アクセサリーやボタン、縫い針などを遊んでいて飲み込んでしまうことがあります。この場合は、多くが食欲減退とともに「激しい嘔吐」を伴いますので、すぐに病院につれていきましょう。
原因が口内炎などの病気によるものの場合は、元になっている病気を治すことによって、食欲は少しずつ回復してきます。すぐに治療を始めることが大切です。
ウイルスによる感染症が原因の場合も治療によって食欲は回復します。また、これらの感染症の中にはワクチンによって予防できるものがあります。たとえば「猫ウイルス性鼻気管炎」や「猫カリシウイルス感染症」、「猫汎白血球減少症」という感染症は悪化すると死に至ることもある恐ろしい病気ですが、ワクチンで予防することができます。予防注射の時期をチェックして、必ず受けさせてあげるようにしましょう。
ストレスや食生活が原因の場合は、猫にとって快適な生活ができる環境を整えてあげたり、食事の内容を工夫して食欲がわくようにしてあげたりすることが最優先です。猫は、ごはんが確保でき、安全な場所さえあれば室内だけでも十分に幸せに感じる動物です。また、もともと単独で生活する動物であるためひとりでも寂しがりません。そのため、必要以上に外に連れ回したり、かまいすぎたりするとストレスになってしまうことがありますので気をつけましょう。
このように猫の食欲不振の原因は本当にさまざまですので、心当たりが無かったり、対処してみても改善が見られなかったりするときは一度獣医さんに相談してみてください。
※この記事は麻布大学獣医学部のご協力により作成いたしました。
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