愛玩動物飼養管理士執筆
愛玩動物飼養管理士
青山ケンネルスクール認定 A級トリマー
大谷幸代先生
愛嬌のある顔だちと、細い足にがっしりとした胴体というアンバランスな体形、独特な鳴き声で幅広い世代から人気のあるパグ犬。
子供とも友好的に過ごせるので、家族向けの犬種とも言われています。
パグの毛並みは非常に短く、意外にも被毛が硬いので驚かれる事もあります。
この短い被毛は一見抜け毛が少なそう、お手入れが楽そうとも思われがちですが、短毛種であるからこその手間がかかる事を知っておきましょう。
パグも他犬種同様に春、秋の換毛期と呼ばれる時期に全身の被毛が抜け変わります。
この時期、洋服やカーペット、寝具に細い被毛が突き刺さり、指でつまみ取り除くことも難しいと頭を抱えるものです。
パグのように短く硬い被毛はペット用ブラシ、粘着ローラー、掃除機ではなかなか掃除がしきれないので、シャンプーの頻度を高め、シャンプー中に抜け毛を除去するという方法が効果的です。
パグは一見丈夫そうにみえますが、体質は非常にデリケートな犬種です。
食事からアレルギーを発症することも多々あるので、日々の食事管理は十分に気を掛けてあげましょう。
パグといえば愛嬌のある顔立ちが印象的ですが、この顔立ちがゆえの皮膚トラブルにも注意が必要です。
パグの顔には目の下部あたりから口角にかけて深いしわが刻まれています。
このしわの隙間に埃や汚れ、皮脂が溜まると次第に悪臭を放ち、湿疹が出来、悪化するとかゆみを伴う事もあります。
自宅でお手入れをする時は、このしわの部分のお手入れを合わせて行ってあげましょう。
・乾いた柔らかい布を用意する
・しわを軽くめくり、布で拭き取る
・湿疹や赤み、肌荒れがある時は、症状に応じて動物病院を受診する
・シャンプーの時は、しわの間にすすぎ残しが無いように十分注意し、洗い上がり後はタオルでしっかりと水分をふき取る
(しわの間にドライヤーを当てると、眼球の乾燥させてしまう危険があるので、乾燥はタオルで済ませます)
顔のしわ同様に足の指間にも蒸れからくる皮膚トラブルが起こりやすいので、愛犬が頻繁に足を舐める、気にするような素振りを見せる時は、動物病院を受診してあげましょう。
短毛種で気性も穏やかな事からパグのお手入れを自宅で済ませる方が多いでしょう。
・シャンプーは低刺激な製品を選ぶ
・シャンプーの頻度は月に1,2回を目安にする
・シャンプー後は、タオルドライだけでなく、ドライヤーも使用ししっかりと乾燥させる
・シャンプー後は耳の内側、顔のしわ、足指の間など湿気が残り易い部分が十分に乾燥出来ているかを確認し、仕上げる
パグには特有の体臭があります。
特にオスの場合この体臭が強い傾向にありますが、むやみにシャンプーの頻度を高めても体臭を完全に抑え込む事は出来ません。
シャンプーの頻度を高めすぎてしまったり、必要以上に洗浄力の強い製品を使用すると、パグに本来必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥肌、フケ、かゆみなどのトラブルに繋がります。
自宅でシャンプーをする時に「ラバーブラシ」という製品を用意しておくと重宝します。
この製品は、ゴム製でタワシのような形状をしています。
この製品でシャンプーの際に、全身を軽くこすり抜け毛を除去します。
・愛犬の毛並みと逆向きになるようにブラシを滑らせます
・背中だけでなく脇腹、お尻、内また、首など全身くまなくブラシでこすります
・特に抜け毛が気になる部分は、被毛の流れに逆らい、シャワーを掛けながら進めるとしっかりと抜け毛を取り去る事が出来ます
このブラシは、被毛が乾いた状態でも使用でき、ブラシの静電気で被毛がブラシに張り付き、飛び散る事なくお手入れが出来るのでたいへんスムーズです。
ブラシが苦手な愛犬の場合、ブラシのラバーが極力柔らかい製品を選んであげましょう。
食事には細心の注意を払い、日々十分な散歩量をこなし、室温管理にも完璧と言える体制を整え生活をしているこぶしちゃん。
でも、子犬の頃から何度も再発する中耳炎にとても手を焼いていました。
パグのように耳が垂れている犬種の場合、中耳炎は生涯付き合っていかなければならない病気です。
基本的には自宅で週に1,2度耳掃除をし、耳の中を清潔に保つ事で改善されますが、悪化すると点耳薬を使用しなければなりません。
中耳炎は強いかゆみを伴い、中には愛犬自身が強く耳を掻く事で、耳内部を爪で傷つけてしまい出血をしたり、怪我になってしまう事もあります。
普段はとても大人しく、飼い主に歯向かうこともないこぶしちゃんですが、唯一点耳薬だけは苦手で、飼い主が薬を手にするだけで逃げ回り、しまいには噛みつく始末です。
こぶしちゃんの症状改善の方法は、まず食事の見直しから始めました。
それまでは輸入品の高級ブランドのドッグフードを食べていましたが、この食事を飼い主さんの手作り食に切り替え、接取脂肪分を大幅にカットし、摂取水分量をこれまでの数倍に増やします。
この方法で新陳代謝をあげ体の内面から体質改善を進めます。
この生活を数か月続けるうちに次第に、皮膚のべた付きが収まり、内耳の状態も改善され始めました。
これまでは脂漏症による皮膚のべた付きをパグ本来の体質と誤解してしまっていたことにも気がつき、今では適性体重で皮膚被毛、内耳も良好な状態を保っています。
内耳の状態が改善された事で、点耳薬の使用も必要なくなり、日々の耳掃除だけで済むようにもなりました。
パグには特有の体臭があり、加齢とともに強まる傾向があります。
その為、不調のサインとしての体臭をつい見逃してしまう事があります。
・顔のしわ部分に湿疹、肌荒れなどのトラブルから発生するもの
・歯石や歯垢など口内トラブルから発生するもの
・消化不良など内臓機能トラブルから発生するもの
・慢性的な便秘や消化不良などのトラブルから発生するもの
などがあります。
本来の体臭とは異なる臭いがする時、臭いが強くなった時などは身体の不調があるのではと考え、早期に動物病院を受診してあげましょう。
また、栄養バランスの乱れ、内臓機能の不調など体調面で何等かのトラブルを抱えて入る時、被毛は非常に固くなり、パサつき、細くなっていきます。
一見健康なように見えていても、被毛の状態が変化してきたと感じ時は早期に対処してあげましょう。
パグは、とても飼い主に従順で友好的な面とこだわりが強く、頑固な面があります。
この両面を持ち合わせている事が、ユニークな外見と合間って魅力となっているのでしょう。
短毛種の犬種は様々な外的刺激を直接皮膚に受ける事も多く、皮膚がデリケートなことが多いものです。
些細な変化でも見逃してしまなわいように日ごろのケアをしてあげましょう。
*このコラムは大谷幸代先生に記事を作成して頂きました。
【大谷幸代先生】
愛玩動物飼養管理士
青山ケンネルスクール認定 A級トリマー メディカルトリマー
学生時代にイギリスへドッグトレーニングの勉強のため、短期留学。その後、ペットショップ販売員、トリマー、ドッグトレーナー、ペットシッターなど様々な仕事を経験してきた。ホリスティックケアアドバイザーや日本アロマテラピー協会認定アロマテラピーインストラクターなどの資格も取得。ペット関連用品の開発、雑誌などへのコラム執筆を手がけるなど、【犬を飼う生活から、犬と暮らす生活へ】の実現をめざし、幅広く活躍している。
PS. パグの皮膚・毛並みが良くなりました↓
飲み始めてから毛並みが以前よりふわふわモコモコで柔らかくなったような気がします
耳の中も【キングアガリクス100】を飲んでいるからなのか、汚れ方が以前より、、、
【PR】ペット用キングアガリクス100
皮膚・毛並みが気になるワンちゃん、ネコちゃんに対する飼い主様満足度82.5%、獣医師の満足度84.6%
© 2024 ケーエーナチュラルフーズ株式会社