愛玩動物飼養管理士執筆
愛玩動物飼養管理士
青山ケンネルスクール認定 A級トリマー
大谷幸代先生
パピヨンはフランス貴族の元で元来の愛玩犬として誕生した犬種です。
外見の特徴は「優雅さ」「美しさ」を何より優先すると考えられ、被毛は長く、ボリュームがあり、手触りがよく、柔らかい毛質です。
その為、実際に飼ってみると想像していた以上に被毛の量が多い、抜け毛が多い、毛玉が出来やすいという感じる方は多いようです。
パピヨンの被毛はとても柔らかい毛質で、一旦毛玉になってしまうとブラシでほどく事が難しく切れ毛の原因にもなります。
自宅でのケアは、被毛の根元からしっかりとブラシで解きほぐし、汚れや絡まりが生じないよう小まめに行う事をお勧めします。
パピヨンは小型愛玩犬の中でも特に性格が明るく、天真爛漫な事が特徴です。
やや元気すぎる、やんちゃすぎると感じる事もありますが、攻撃性はなく、頑固さもさほど気になりません。
子犬の頃からお手入れを習慣化させておくと、スムーズに受け入れてくれて自宅ですべてのお世話を完了出来るでしょう。
パピヨンは品種を輩出する過程でチワワと同じ血統をたどったと言われています。
その為犬種本来の特質としては身体が丈夫です。
しかし最近はアレルギーの発症も目立ち始めているので、日ごろから食生活の管理には十分に気を配ってあげる必要があります。
パピヨンは被毛の密集度が高く、一見で地肌を直接確認する事が難しい犬種です。
皮膚トラブルの初期症状を見逃さないためにもブラッシングやシャンプーをする際は、全身の皮膚の状態を目と指の感触で確認し、不調があれば早期に動物病院を受診してあげましょう。
パピヨンの中には非常に食が細い、好き嫌いが激しい、すぐに食べ飽きてしまうという気質のことがあります。
このような場合、何とか食事をさせようと考え、つい缶詰や添加物の多いドッグフードを選びがちです。
添加物の多い製品は、嗜好性も高く一時しのぎには適しています。
しかし、習慣化する事で次第により嗜好性の高い食事、風味の強い食事でなければ関心を示さないようになる悪循環が起こり始めます。
食事から接取された添加物は、次第に体内に蓄積され、長い年月をかけて体に不調をもたらします。
その為、症状が顕著になる頃には相当症状が進んでしまっているものです。
パピヨンの食に関するお悩みはとても深刻で手のかかる課題ですが、安易な方法を選ばずに、健康を第一に考え付き合ってあげましょう。
パピヨンの毛並みを美しい状態に保つには、抜け毛をしっかりと取り除き、被毛の絡まりをほどいておくことです。
先端が針金状になっているブラシを使用します。
このブラシで毛玉など部分的な処理を最初に済ませます。
パピヨンは耳と尾の飾り毛の豊富さが特徴ですが、稼働の多い部位なので毛玉にもなり易いので注意が必要です。
シャンプーをする時は、シャンプー前にスリッカーを使用し毛玉や汚れを取り除いておいてあげましょう。
クッションの下地がついたブラシを使用し、被毛の根元からしっかりとブラシをかけていきます。
この時、体の表面だけでなく根元からしっかりとブラシをかける事がポイントです。
力を入れ過ぎてしまうと被毛が途切れてしまうので、丁寧に優しくブラシをかけてあげましょう。
シャンプー後のドライヤー時もこのブラシで梳かしながら風を当てると、スムーズに乾かす事が出来ます。
最後に平たいコームと呼ばれる櫛で全身を梳かします。
この時、被毛に引っかかりがあれば、再度ピンブラシを使用ししっかりと根元から梳かします。
コームは全身に梳かし残しがないかのチェックの役目を果たしてくれます。
耳や尾の飾り毛もこのコームで確認しましょう。
パピヨンの被毛に毛玉や絡まりが出来てしまった時、安易にハサミで切ってはいけません。
パピヨンの被毛の構造上、一旦切ってしまうとその後元の長さに生え揃わない事もあります。
その為、切った部分だけが不格好になってしまいます。
この仕組みは、個体差があり一旦切ってしまうと元に戻らない事、毎回戻っている事、前回は戻ったのに今回は戻らない事があるので注意が必要です。
(お客様の声をご紹介します)
3歳になるパピヨンのシアーは同時に生まれたココと姉妹で、ずっと一緒に生活をしています。
とても仲の良い姉妹で何をするにもいつも一緒です。
シアーの方が子犬の頃からやや体が弱いこともありましたが病院にかかるほどではありませんでした。
でも、成長するにつれてシアーのほうだけがココに比べ、被毛がバサバサになり体も小さく痩せています。
アレルギーがあるのか鼻や目の周りの毛も薄く、黒ずんだ皮膚が見えています。でも姉妹であるココにはその症状が全く見られませんでした。
あまりにシアーの状態が悪いので動物病院に相談をしたところ、これまで2匹は一つの器で一緒に食事をしていたのですが、多分シアーの方が十分な量を食べていなかった事、またシアーにはココとは違うアレルギーがあり食事が体質にあっていない事がわかりました。
シアーの血液検査を受けたところ、確かにいつも食べているドッグフードの原材料がアレルギー源と表示されとても驚きました。
兄弟という事でつい安易に考えてしまい、詳しい検査を先送りにしてしまっていましたが、シアーはこれまで大変な思いをしてきたのかと気がつきとても反省していまし。
今では、2匹は食事の間だけそれぞれのハウスに入り、自分専用の食事をしています。
パピヨンは本来春と秋の2回、換毛期と呼ばれる時期に被毛が抜け変わります。
しかし室内で生活をしていると年間を通じて室温が一定に保たれ、季節を感じる体感機能が劣ってしまいがちです。その為、抜け毛は季節を問わずに多いと考えてあげましょう。
ブラッシングをしても、なかなか抜け毛が収まらないと感じる方は、ブラシがしっかりと被毛の根元まで届いているかを再度見直してみてください。
実は、パピヨンは被毛が長いのでブラシが表面部分にしか届いていない事が多々あり、体に抜け毛が残ってしまいがちです。
この抜け残った抜け毛が室内に散らばり、洋服についてしまうのです。
あまりに抜け毛が目立つ時は、ドライヤーで冷風を軽く当てながらブラッシングをすると、被毛が風でなびきスムーズに被毛の根元部分までブラシが届きます。
パピヨンは犬の中でも断トツに天真爛漫な犬種です。
口角が高く上がるので、その表情はいつも明るく笑っているようにも見えるでしょう。
明るく、陽気なパピヨンが家族に加わるだけで、生活がパッと明るくなり、喜びも限りなく増えるでしょう。
*このコラムは大谷幸代先生に記事を作成して頂きました。
【大谷幸代先生】
愛玩動物飼養管理士
青山ケンネルスクール認定 A級トリマー メディカルトリマー
学生時代にイギリスへドッグトレーニングの勉強のため、短期留学。その後、ペットショップ販売員、トリマー、ドッグトレーナー、ペットシッターなど様々な仕事を経験してきた。ホリスティックケアアドバイザーや日本アロマテラピー協会認定アロマテラピーインストラクターなどの資格も取得。ペット関連用品の開発、雑誌などへのコラム執筆を手がけるなど、【犬を飼う生活から、犬と暮らす生活へ】の実現をめざし、幅広く活躍している。
PS. パピヨンの皮膚・毛並みが良くなりました↓
個人の感想ですが 愛犬にペット用のキングアガリクス100を数日あげていて、、
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