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健康とのかかわりが深い臓器、腸。
その働きの一つとして、『腸管免疫力』が注目されています。
このコラムでは
『腸管免疫力』について
イラスト付きの劇場形式でご紹介いたします
さっそくですが、『腸管免疫劇場』をご覧ください
↓↓↓
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私たち人間や動物(哺乳類)にはもともと体内に入ったウイルスや細菌
異物から自分の身体を守る免疫力が備わっています。
(免疫細胞)
では、病原菌などの攻撃から身を守ってくれる
免疫力の中枢はどこになるかご存知ですか?
それは腸です
全身の免疫細胞の約60%
なんと半分以上が腸に集中して存在しています。
腸と言えば食べたものを消化して
便として排泄する働きを思い浮かべる方が多いと思います。
実は、腸は臓器の中で最大の免疫器官で
その働きを『腸管免疫』と言います。
腸は小腸・大腸からなり
合わせると長さは7~9メートルで
表面積は広げてみると
テニスコート1面分に相当します。
(人間の場合)
腸は口から肛門まで続く
ちくわのような長い筒状の消化器の一部なんです
空洞になっていて外部と接しているので
『内なる外』と呼ばれています。
(イメージ:ヤマサちくわ(株)より)
腸管では常に外部から侵入してくる
病原菌などの異物から身体を守るために
多くの免疫細胞が備わっているのです。
免疫細胞が腸のどこに集まっているかというと
腸管の粘膜の中にある
『パイエル板』というところです。
いわば免疫細胞の基地であり
腸管免疫のセンターです
これは腸管いしかない独自の組織です。
腸管免疫の仕組みを簡単に言うと、、、
まず、外敵を見つける偵察隊の免疫細胞が
パイエル板からパトロールに出ていきます
腸管内で病原菌などを見つけると
全身で待機している攻撃隊の免疫細胞に
病原菌やガン細胞などと戦うように指令を出します
指令を受けた全身にいる攻撃隊の免疫細胞は
対戦のスイッチが入り、
腸管内の病原菌はもちろん
他の場所にできた異物=ガン細胞なども攻撃するのです
ところで腸管免疫は病原菌を排除しますが
食べ物や腸内細菌などの安全なものは排除しません
この高い識別能力が腸管免疫の特長であり
その巧みな働きによって
身体は病原菌に打ち勝つことができるのです
そもそも腸には善玉菌と悪玉菌という
500種類以上の腸内細菌がバランスよく棲みついています
腸内が汚れてしまいこのバランスが崩れると
腸管免疫はうまく働きません
つまり腸がきれいで
腸の働きが活発に行われていると
腸管免疫力も全身の免疫力も高まります
ですから、腸内環境を整える食生活を心がけることが大切です
例えば腸の働きを活発にする
食物繊維を多く含むキノコ類や海藻類
さらに豆類や野菜類に果物などや
腸の調子を整える乳酸菌などを多く摂るといいと思います
いかがですか?
腸管免疫の重要性はお解かり頂けましたか?
お腹(腸)の環境を整えて
腸管免疫力をはじめ
全身の免疫力を高めて健康に過ごしましょう!!
アガリクスなどのキノコ類に含まれる成分のうち
ビタミン、ミネラルは栄養成分として認識されて消化吸収されますが
β-グルカンは、実は、腸管では異物(敵)として認識されています。
β-グルカンの場合、異物と言っても身体に害を与える
本物の敵というわけではありません。
例えるなら、悪者の服装をしている『おとり捜査官』といったイメージです。
(β-グルカン=おとり捜査官)
もう少し詳しく見てみましょう
腸管内で偵察隊の免疫細胞がβ-グルカンを見つけると
β-グルカンが『おとり捜査官』だと知らずに、
他の異物を見つけた時と同じく
指令を飛ばして攻撃隊のスイッチをON(免疫力アップ)
攻撃隊の免疫細胞は、
腸管内の病原菌だけではなく、
毎日、全身に発生している異物=ガン細胞などとも
戦ってくれます
なお、β-グルカン自体は
偵察隊に取り込まれたり、途中で排泄されたりします
偵察隊に協力して免疫力に働きかけてくれたのに
消滅させられてしまうなんて
ちょっとかわいそうに思えてきますね
β-グルカン、ありがとう、お疲れさま
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